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サンタを心待ちにする女の子。冬の物語絵本
クリスマスに、ありがとう
絵・文:ちびこママ
朗読:あんどうゆうか
きょうはクリスマス。
サンタクロースがやってきて、プレゼントを
くれる日(ひ)。
「やさしくて、いい子(こ)のところにだけ、
きてくれるのよ。」
おかあさんから、そうきいていたので、
ゆめちゃんは、まいにちおてつだいをして、
この日(ひ)をたのしみにしていました。
まくらもとに、くつしたをおいて、ドキドキ
しながら、ねむりにつきました。
あさがきました。くつしたをみると…。
「わあ!プレゼントがはいっているよ!
サンタさん、きてくれたんだ!」
ゆめちゃんは、おおよろこびでおかあさん
にいいました。
「これからも、ずっといい子(こ)でいるよ!」
つぎのとしも、そのまたつぎのとしも、
ゆめちゃんはプレゼントをもらうことが
できました。
あるとき、ゆめちゃんはおもいました。
「いつまでプレゼントをもらえるのかな。」
おかあさんに、きいてみました。すると…。
「ゆめちゃんは、おねえさんになったのね。
せかいじゅうに、ゆめちゃんよりもちいさな
こどもたちが、たくさんいるから、
サンタさんはたいへんだよね。
だから、いままでありがとう、これからは
ほかのこどもたちのところへいってあげてね、
と、おてがみをかいて、サンタさんに
プレゼントしてあげよう。」
ゆめちゃんは、ちょっぴり、さみしかった
けれど、ことしのクリスマスは、くつしたの
かわりに、おてがみをおくことにしました。
あさがきました。プレゼントは、やっぱり
ありません。でも…。
「ゆめちゃんは、サンタさんをおもいやれる
いい子(こ)だから、おとうさんとおかあさん
から、クリスマスプレゼントだよ。」
サンタさん、おとうさん、おかあさん、
みんなみんな、ありがとう。
おしまい
「クリスマスに、ありがとう」の挿絵について
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あとがき
この絵本は、我が子がまだ小さく、サンタさんの存在さえまだ分かっていない頃に作った作品です。
子供がサンタさんからのプレゼントを心待ちにするようになり、成長して、いつかサンタさんを“卒業”する時期が来たら、なんて説明しよう・・・?
そんなことを考えながら、『クリスマスに、ありがとう』を書きました。
ところで、煙突を通ってきて靴下の中にこっそりプレゼントを入れるって、ちょっと無理がありますよね(笑)一体どこからそんなお話が生まれたんでしょうか?
実はこれは、「聖ニコラウスの逸話」という伝説がもとになっていると言われています。この逸話がどんなストーリーかというと・・・
「ある時ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた」
サンタクロース(2017)│Wikipedia
どうやら、暖炉のそばに靴下が下げられていた、というシチュエーションから派生して、サンタクロースの物語が生まれたようですね。
靴下にプレゼントを入れるのはちょっと大変。だから、プレゼントは枕元に。靴下には、コインチョコなんかを入れてみてはいかが?
親子でクリスマス、楽しみですね。