元ドイツ駐在妻です。これは2015年に南ドイツのオーバーアマガウという小さな村を観光したお話です。
グリム童話と言えばドイツ!ドイツに行けば、至る所で可愛いメルヘンの世界を楽しめると思っていましたが、いざ駐在してみると、そうでもないんですよね。
確かに有名なお城や森はどこかグリム童話っぽさは感じます。が、当初私が想像していたような、可愛いイラストが描かれたグッズや絵本などはなかなか見つかりませんでした。
もしかしたらグリム童話ってドイツ人にとっては「日本昔ばなし」のようなもので、今更大きな需要はないのかもしれません。
でもそんな中、グリム童話の世界!を堪能できたのが「オーバーアマガウ」でした^^
『赤ずきん』、『白雪姫』、『シンデレラ』、『ヘンゼルとグレーテル』などなど。
白雪姫やシンデレラはだいぶディズニーに持っていかれていますが、これらもグリム童話ですね。
ヤーコブとヴィルヘルムというグリム兄弟が編集したドイツのメルヘン集で、初版本の発行年は1812年。実は結構残酷です。
混同しやすいのは、デンマークの童話作家、アンデルセンの作品でしょうか。
『人魚姫』、『みにくいあひるの子』、『マッチ売りの少女』などなど。
『三匹の子豚』もグリム童話?と思われがちですが、こちらは民間伝承のイギリスの昔話で作者は不明です。
日本に入ってくる海外のおとぎ話は一緒くたに“外国の童話”でまとめられがちですが、作者・国別に読んでみると、それぞれ特徴というか個性があり面白いです^^
オーバーアマガウの場所は南ドイツ。オーストリアとの国境付近
オーバーアマガウはドイツの相当南の方にあります。
ミュンヘンよりも更に南にあり、あと少しでオーストリアとの国境という位置です。
参考までにフランクフルト国際空港も地図内に載せていますが、空港からは相当遠いですよね。一度ドイツ国内線でミュンヘンまで飛ばないとなりませんね。
ドイツ駐在員でも、西ドイツ在住だと“ドイツ国内旅行”するにも大変な場所です。
車で行ってうっかりオーストリアに入ってしまったらヴィニエットを買う
私たちは西ドイツのデュッセルドルフから車で行ったのですが、ルート選びをミスって、うっかりオーストリアの高速道路に入ってしましました。
シェンゲン協定内なので、ただ道路を走っているだけで、県をまたぐような感じで国境をまたいじゃうんですよね。
ドイツ国内は高速道路(アウトバーン)が無料すが、オーストリアでは「ヴィニエット(Vignette)」という通行証が必要です。
サービスエリアで購入して、車のフロントガラスにペタッと貼り付けないといけなかったのです^^
ヴィニエットは当時最低10日間、約1000円~でした。ほんの一瞬しか走らないのに、正直もったいない…(ノД`)
でも、電車でもそうですが、旅行者だからと言ってルールがよく分からないままキセル的な事をしてバレると、容赦なく罰金を要求されるそうなので。
ルールは守らないとね。
うっかりオーストリアの高速道路に入ってしまったら、サービスエリアに立ち寄り、売店のレジで“Hello, 10 days Vignette, please.”と言えばOK。
もし英語が通じなそうだったら、「ハロー、ツェーン ターゲス ヴィニエット、ビッテ」とゆっくり言えば通じます。
ドイツ語の発音は割とカタカナ的なので、カタカナ発音で^^
どうやら最近はデジタルヴィニエットなるものがあるみたい。デジタル版を購入する自信なんてないけど。時代はどんどん進んでいきますね。
公共交通機関でも行けるけど、ノイシュバンシュタイン城とセットのツアーが無難かと
個人旅行で電車で行くなら、ミュンヘン中央駅から「RB」という列車に乗り、ムルナウ駅で乗り換えてオーバーアマガウ駅まで行けます。
乗り越し清算のシステムが無いので、切符は乗る前にキッチリ買う必要があります。
でも、個人旅行で行くのは大変な場所なので、オーバーアマガウへ行くツアーに参加するのが無難かなと思います。
駅から村の中心地まで少し距離がありますしね。
実はオーバーアマガウは、ドイツの超有名なお城・「ノイシュヴァンシュタイン城」からそこそこ近いので、セットで回るプランが有ったりするんです。
→オーバーアマガウ | ミュンヘン観光・オプショナルツアー予約専門 VELTRA
メインはノイシュヴァンシュタイン城ですが、オーバーアマガウで自由行動できるプランのようなので、ツアーで行った方がストレスもなくお得に楽しめると思います。
実は私たちも、ノイシュヴァンシュタイン城とセットでオーバーアマガウに行ってきたんです。車でなら行きやすかったですよ^^
美しいフレスコ画と、10年に一度開催されるキリスト受難劇の村
オーバーアマガウでは、グリム童話をモチーフとした絵や宗教画の美しいフレスコ画が、民家やお店の外壁に描かれています。
村の中心部では宗教画が多い印象でした。
グリム童話の絵が描かれた民家は、「エットターラー」という通りに集結しています。
中心地からは少し離れた場所になります。
家が可愛い。とにかく可愛いです。
こちらは赤ずきんちゃんの絵が描かれたお宅。
ブレーメンの音楽隊に、最後は、ヘンゼルとグレーテル。ちょっとよく分からないけど(笑)
ちなみに、グリム童話のフレスコ画が描かれているお宅は大抵一般の民家です。
外観の写真撮影は特に許可を取らなくても大丈夫ですが、お住いの方のご迷惑にならないよう、ご配慮を。
また、オーバーアマガウは、10年に一度開催される「キリスト受難劇」が有名です。
私が駐在していたタイミングでは残念ながら開催されていませんでしたが、2022年に開催されました!
本当は2020年の開催予定だったのが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、12年ぶりの開催となったそうです。
南ドイツの美しい景色も堪能してほしい
フレスコ画もとても素晴らしい。
10年に一度、村人総出で行われるキリスト受難劇も心惹かれる。
でも、オーバーアマガウの最大の魅力は、アルプスの山々に囲まれた大自然なのでは?と思います。
もともとはグリム童話のフレスコ画が見たくて訪れた場所ですが、大自然の風景があまりにも綺麗で、この場所を離れたくなかったんですよね。
南ドイツの自然は美しい・・・。景色に物凄く癒されました。
小さな村ですが、とてもおすすめの場所の一つです。
ご興味がある方は、ツアーなどを上手く利用して、ぜひオーバーアマガウへの旅行計画を立ててみてくださいね♪