南ドイツにある、ノイシュヴァンシュタイン城。おそらくドイツで一番有名なお城です。なぜって、シンデレラ城のモデルとなったお城だから!
今回の記事は、ドイツ駐在中にデュッセルドルフからノイシュヴァンシュタイン城に車で個人旅行した時の旅行記です。
※この記事は2015年に旅行した記録をもとに書いています。情報としては最新の内容ではありませんのでご注意ください。
ノイシュヴァンシュタイン城とは
場所
南ドイツ・フュッセン郊外の「ホーエンシュヴァンガウ」という小さな村にあるお城。
ドイツと言えば「ロマンティック街道」が有名ですね。複数の観光街道がある中で、一番人気なのではないでしょうか。
マイン川沿いの「ヴュルツブルク」に始まり、可愛い中世の町「ローテンブルク」などを通って、今回ご紹介するノイシュヴァンシュタイン城が終着点です。
歴史
19世紀、バイエルン王・ルートヴィヒ2世により17年の歳月(1869~1886)をかけて建設されました。
彼は中世騎士道へ強い憧れがありました。ノイシュヴァンシュタイン城はロマンティックな夢を具現化した自己表現の作品でした。
彼はノイシュヴァンシュタイン城の他に、近隣にリンダ―ホーフ城を建設しています。
更なるお城の建築も計画していましたが、巨額の借金がかさみ、統治不能者のレッテルを貼られ軟禁されてしまいます。彼は最終的に、主治医とともに謎の死を遂げます。
ノイシュヴァンシュタイン城は実は未完成の部分も多く、また、彼がこのお城に居住したのはわずか102日間だったそうです。
外観
この正面からの写真、カレンダーやポストカードなどでよく見かけますね。残念ながら、実際に見に行ってもこの姿を拝むことはできません。
真正面からの写真は空撮でしか撮ることができないんです。
見ることができるのは冒頭の側面からの写真、「マリエン橋」からの眺めです。写真だと迫力に欠けますが、実際にはかなり近くに大きく見えて感動しますよ♪
他の角度から見ることができる場所もあります。が、山を登ったりロープウェイに乗って遠目に拝んだり、という感じのようです。
時間に余裕があればいいのですが、城内の見学もするとなると厳しいですね。
初日はお城近くのホテルに宿泊、見学は翌日
日本からノイシュヴァンシュタイン城へ行く場合、ほとんどの方はツアー旅行に参加すると思います。
個人旅行で行くためにはミュンヘン空港から電車バスを乗り継ぎ、片道2時間以上!
海外旅行に慣れている方でも大変そう。私たちもドイツ国内からとはいえ遠距離&子連れ旅行。公共機関での移動は無理!車で行きました。
ノイシュヴァンシュタイン城の見学はある程度の時間の余裕が必要です。
城内のガイドツアーの所要時間は40分程度。ですが、待ち時間やお土産の購入時間などを考慮すると4~5時間はかかると思います。
初日に移動&見学するとかなり慌ただいので、一日目は道中の観光地を回りつつ、お城の近隣ホテルに一泊、翌日を丸一日、お城見学にあてることにしました。
泊まったホテルは「Hotel Maximilien」
せっかくならお城が見えるホテルに泊まりたい!私たちは「ホテル マクシミリアン」に宿泊しました。
ホテルの予約はBooking.comが便利。
日本語で検索・予約が可能です。
*アプリの利用自体は無料ですが、インターネット環境が必要です。
- ホテル名:Hotel Maximilien
- 住所:Marienstrasse 16, 87645
シュヴァンガウ, ドイツ - 公式サイト:http://www.hotel-maximilian-schwangau.de/
こうやって見ると、山の中腹にお城が建てられているのがよく分かります。バルコニーでお城を眺めながら夫とのんびりおしゃべりして、楽しかったですよ♪
ノイシュヴァンシュタイン城のチケット予約手順
個人旅行を検討している方に向けて、チケットの予約方法を書いておきます。
と言っても、この記事は2017年の記事です。だんだん情報は古くなってしまうのでご参考程度に。
ツアー利用の場合、チケットも旅行会社が手配してくれると思います。
山の麓にあるチケットセンターで当日券を購入することは可能です。
が、ハイシーズンは大変混雑するため、事前に予約しておくことを強くお勧めします!
私たちは7月に行きました。チケットを引き換えるために11時頃にチケットセンターへ。そこにはすでに当日券を買い求める人たちの長蛇の列が。
電光掲示板があり、「16:00」の文字・・・。
11時の時点で、すでに15時台の当日券は売り切れてしまっている状態でした。
予約の仕方と注意事項
日本語対応していないので、スクリーンショットで予約の仕方を解説します。
※現在はフォームが変わっている場合があります。予めご了承ください。
当時の必須項目は以下の9項目でした。
- 参加者の人数
- 希望日時
- 言語
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- クレジットカード情報
- 利用規約への同意
希望日の2日前、ドイツ時間の15時まで予約可能だった
例えば〇月3日にお城の見学をしたい場合、〇月1日のドイツ時間15時*までなら、空きがあれば予約が可能でした。
*サマータイム期間の3月最終日曜日~10月最終日曜日までは日本時間で22時、それ以外の時期は日本時間で23時
でも実際には、2日前だともう予約がいっぱいで無理だと思います。
ノイシュヴァンシュタイン城へ行くことが決まった時点で、なるべく早く予約することをお勧めします。数か月先の日付でも夏休みシーズン等は既に埋まっている可能性大です。
予約確認の書面は、EメールでPDFファイルが送られてきました。(当時)
- 予約フォームに住所欄がありますが、郵送物が送られてくることはありません
- 住所は番地や建物名、部屋番などの詳細は省略しても特に問題ありません
- PDFファイルに入力した住所が記載されるだけです
無事に予約が完了すると、数日中にこのようなメールが届きます。
メールには以下の重要次項が記載されています。十分にご注意ください。
予約の時間ついて
予約の時間は、希望に近い時間で、オーディオガイドの開催時間に振り分けられます。
ドイツ語や英語の回に比べてオーディオガイドの回はおそらく少ないのです。
日本語の説明は聞けなくてもいいから、希望に近い時間の予約を取りたい!という方は、言語設定を英語にしておくと比較的希望通りになるかと思います。(※個人的な予想)
↑PDFの予約票。必ずチケットセンターに持参のこと。-クリックで拡大できます。
赤字で書かれている時間が、チケットセンターに引き換えに行けるリミットの時間です。
必ずこの時間より前にチケットセンターに行ってください。
チケット引き換えにはこのPDFが必要なので忘れずに持って行ってください。
本人確認のため予約の際に入力したクレジットカードを持参ください。チケットの支払いは現金でもOKです。
予約の変更とキャンセルついて
予約の変更とキャンセルは、電話対応となります。
お問い合わせページに連絡先が記載されています。
ネットでちゃちゃっと変更できないのはちょっと辛いですね^^;
予約確認メールが届かない場合
メールが届かない原因は以下のいずれかです。
- メールアドレスの入力に誤りがあった
- 迷惑メールフィルタに引っかかりはじかれた
- 忘れられている(笑)
3つ目は意外とあるそうです(笑)
ちなみに私も、どれが原因か分かりませんが、最初は待てど暮らせどメールが届きませんでした・・・。
電話で問い合わせる勇気がなかったため、もう一度予約フォームに入力し、メッセージ欄に一言添えて送信しなおしてみました。
どんな文面で送ったのか正確には覚えていませんが、大体こんな感じ↓
“I sent this form once, however, I have not received a confirmation email yet. I think the email address that I filled was wrong. So I send this form again. I’m waiting your email. Thank you in advance.”
「一度このフォームを送信しましたが、まだ予約確認メールが届いていません。おそらく入力したメールアドレスが間違っていたのだと思います。そのため、再度フォームを送信します。メールをお待ちしております。よろしくお願いします。」
文法やら色々間違ってるかもしれませんが、通じればいいから!
フォームを再送信してみたら、2~3日で無事メールが届きました。
営業時間や各種料金について
営業時間
チケットセンターの営業時間や各お城、博物館の閉館日の案内はこちらのページで確認ができます。
ガイドツアーの時間帯
- 4月~9月の夏季は9時~18時
- 10月~3月の冬季は10時~16時
チケットセンターの営業時間
- 夏季8時~17時
- 冬季9時~15時
- チケットセンターへの電話は9時~17時
休館日
12月24日、25日、31日、1月1日
駐車場
駐車場情報はこちらのページでご確認ください。
P4駐車場が一番チケットセンターやバス/馬車乗り場に近くて便利です。
駐車料金は1日6ユーロで、20時~8時の間は駐車できません。
チケット料金
大人1人のチケット料金は18ユーロ、予約した場合は+2.5ユーロです。(2024年再確認。年々値上げしますね。)
ホーエンシュヴァンガウ城やバイエルン王博物館への入場券とのセット販売もあります。
最新の料金はこちらのページでご確認ください。
馬車/シャトルバスの料金と所要時間
予約したチケットは、予約時間の1時間前までに引き換えなければなりません。この時間設定にはちゃんと理由があります。
山の麓にあるチケットセンターから、山の中腹にあるお城の入り口までは、徒歩、馬車、シャトルバスのいずれかの方法で移動する必要があります。
どの手段で移動しても、大体40分前後かかります。
馬車
当時上り6ユーロ、下り3ユーロ。料金は馬車の運転手さんに直接支払います。
馬車に乗っている時間は30分前後。乗り場は「ホテルミュラー」の前。降車場所はお城の入り口とは少し離れた場所にあり、10分程度歩きます。
シャトルバス程混雑しないので比較的並ばずに馬車に乗ることはできると思います。が、場合によっては歩いた方が早いようです。
時間に余裕があり、のんびり雰囲気を楽しみたい方にはお勧めの移動手段です。
シャトルバス
当時上り1.8ユーロ、下り1ユーロ、往復チケット2.6ユーロ。
バスの案内係か、運転手さんに直接支払います。バスは10分間隔で出発し、約10分で降車場所に到着します。
ただし、ハイシーズンは大変混雑するため、バスに乗る人の長蛇の列ができています。
私たちは並び始めてからバスを2本見送り、3本目でやっと乗車できました。10分間隔では追い付かず、15分間隔くらいでした。待ち時間だけで30分以上…。
さらに、バス降車場所もお城の入り口からは離れています。
降車場所から10分~15分ほど歩いてようやくたどり着けます。道が途中で二手に分かれており、「マリエン橋」へ向かう道と、お城入り口へ向かう道があります。
私たちはお城入り口へ向かったつもりが、間違えてマリエン橋方面へ進んでいて、最後は子供を抱えて猛ダッシュする羽目になりました^^;
チケットに書かれた時間を過ぎてしまうと入場できません。時間厳守です!!
お城の内部は撮影不可!ガイドブックやポストカードを購入しよう
ノイシュヴァンシュタイン城の内部は撮影が禁止されています。内装の写真が欲しい場合はガイドブックやポストカードを買うようにしましょう。
はるばるノイシュヴァンシュタイン城に行くからには、絶対に内部見学は外せないという方は多いと思います。
ただ、ノイシュヴァンシュタイン城の内装は結構個性的で、好みは分かれると思います。
壁には叙情詩の世界を描いた絵画や宗教画。豪華絢爛な装飾が施された王座の間。
かと思えば、なぜかお城の中になのに洞窟を模した部屋。異様な存在感を放つ白鳥の像…。
なぜ白鳥かというと、お城が建てられているシュヴァンガウという村の名前が「白鳥河口」、「白鳥の里」といった意味。
リヒャルト・ワーグナーのオペラ『ローエングリン』で有名な白鳥伝説ゆかりの地です。(参照:Wikipedia)ルートヴィヒ2世はワーグナーの影響を強く受けていたといいます。
ノイシュヴァンシュタイン城は、ドイツ語でノイ(neu)=新しい、シュヴァン(schwan)=白鳥、シュタイン(stein)=石。
日本語にするなら「新白鳥城」のような意味になります。だから白鳥の像が置かれているんですね。
余談ですが、ドイツ語の授業で「シュヴァン」の発音には気を付けてね、とすごく言われました。シュヴァイン(schwein)=豚に聞こえてしまうことがあるので、それじゃ「新ブタ城」になっちゃうよ!と言われました(笑)
お城の内部は階段が多くてアップダウンが激しいので、小さなお子様連れや、ご高齢の方にはしんどいかもしれません。時間の制約もできるので、のんびりとはできません。
なので・・・
敢えてガイドツアーには参加しない、という選択肢もアリだと思います(^^;
唯一撮影OKなテラスからの景色
お城の見学中、唯一撮影が許されている場所があります。
それは、テラスからの眺め!
ホーエンシュヴァンガウ城とアルプ湖が見えるこの風景は、この場所からしか見ることができません。
お城の外観も素敵なんですが、個人的にはこのテラスからの眺めの方が好きでした^^
お城の外観を撮るならマリエン橋から!だけど無理せず(最後に)
お城の外観は本当にロマンティックで絵になり、まさに童話の世界に出てきそうな雰囲気です。
が、あの写真を撮ることができる「マリエン橋」は、決して大きいとは言えない橋です。
ここに写っているのがマリエン橋です。
この写真では人は4~5人写っている程度ですが、私たちが行った時には、団体客と被ってしまったのか、あるいはハイシーズンだったからか・・・
橋の上がまるで満員電車のような状態でした。
おしくらまんじゅうみたいになって、スマホを落としてしまうんじゃないか?とヒヤヒヤしました^^;
せっかく来たなら、きれいなお城の写真を撮りたい!という気持ちも分かります。
が、ノイシュバンシュタイン城は大変な人気スポットで非常に人が多いです。
スリも多いと聞くので、無理せず人混みを避けて、自分たちのペースでご旅行を楽しんでいただけたらと思います。